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【読書】人生は入り口では決まらない

2009-10-10 10:03 PM カテゴリ:書評

 読書メモ:『ゲゲゲの女房 人生は…終わりよければ、すべてよし!!』

 「ゲゲゲの鬼太郎」の作者・水木しげるの奥さん、武良布枝さんの自伝。取材で作者の故郷、安来市を訪れた縁で読ませて頂きました。

 子供時代の思い出、困窮の新婚生活から売れっ子漫画家の妻としての苦労まで、淡々と語られています。その筆致が逆に、ここでは書けない苦労の深さを見るようです。現代人の私たちからすれば、ややもすると女の生き方として受け身過ぎるようにみえる人生。演歌に出てきそうな世界が浮かびます。しかしそこには、私たちとは比べものにならない程の強さ、包容力がありました。

 あとがきにある、作者の言葉が印象的です。水木しげると結婚したのは、他に道がなかったからというくだりに続いて、

 どんな生き方を選んだとしても、最初から最後まで順風満帆の人生なんてあり得ないのではないでしょうか。人生は入り口で決まるのではなく、選んだ道で「どう生きていくか」なんだろうと、私は思います。

 恋愛か見合いかということではなく、この言葉は、あらゆる局面に通用できます。進学、就職、結婚…。入り口はゴールインではなく、ただのスタートでしかありません。そこから何かを為し、創りあげていくことこそ生きていく醍醐味です。それぞれの選択が最初からベストではないかもしれません。また、その選択が不幸な結果をもたらすこともあるでしょう。

 明日が見えない時代です。そもそも今は、安心できる入り口なんて存在しません。「お先真っ暗」と『先が見える」。喩えでよく使われる言葉ですが、どちらを選びますか? 私はもちろん前者。だからこそ、人生は楽しいと胸を張って言いたいと思っています。

ゲゲゲの女房 人生は…終わりよければ、すべてよし!!
武良布枝 (著)
実業之日本社 (2008/3/11)

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